どうしても欲しかったマウンテントライクをやっとのことで購入し、ようやく野山へ出かけることが出来るようになりました。しかし、購入にあたっては、慣れない英語のやり取りや、面倒な国際送金をする必要があります。
あれこれとネットで調べても、マウンテントライクの購入が可能なショップは無く、本当に悔しく思ったものでした。購入にあたっての様々な壁が原因で二の足を踏んでいる人もいるのではないか、そして何より日本で購入できないのが残念に思え、イギリスなどの先進国との差が、自分が障害を持つようになって、初めて強く感じられたのです。
どうせ二度と山仕事の現場に戻ることは出来ないし、おかげさまで怪我をしたことで時間もできたので、今後は少しでも車椅子で生活している人の役に立つ事でもやってみるかと思えてきました。
車椅子ユーザーになって気になるアイテムや道具は、海外のものが私には魅力的に見えました。国内の介護用品のイメージから抜け出せない車椅子用品に納得できないなら、自分で輸入して必要としている人へ届けたい。少しでも楽しく車椅子ライフを送ってほしい。そんな想いで車椅子屋を始めることになったのです。屋号のNico Mobility(ニコ モビリティ)は、単純に笑顔になれる乗り物のイメージで決めました。
マウンテントライク社と販売の契約を結び、ニコモビリティはスタートしました。まだどうしても輸送料が高くついて、思うような値段でお客様へ提供できていません。それでも利益は殆ど出ませんが、購入を希望する方が、ご自分で輸入をするのと同等の価格でご提供しています。いつか国産で同様のコンセプトのアウトドア車椅子が出来ればいいなあと思っています。
それから、前から気になっていたLoopwheelsもJelly Products社と契約を結び、販売を開始す
ることが出来ました。なんといってもカラフルであか抜けたデザインが気に入ったのと、地面から伝わる不快な振動が、慢性疼痛のある私には痛かったので、少しでも緩和したかったのです。
まだ車椅子ショップと呼べるほどのものになっていませんが、少しずつ新しい車椅子ライフが浸透して、明るくアウトドアで活動する仲間ができれば嬉しいです。
今はどうしても自分の障害を基準に、自分があったらいいなという物を取り揃えてしまいますが、様々な人と出会って、それぞれの障害に合った、こんなのあったらいいのにな、を増やしていきたいと思っています。
ブログで開業のご挨拶をさせて頂いているようになってしまいましたが、今後も車椅子ユーザーの皆様のご意見を頂けたら幸いです。
NIco Mobility(ニコモビリティ)をどうぞよろしくお願い致します。