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車椅子用電動アタッチメントを使って海外へ!

打ち合わせ今回は車椅子で台湾へ!電動アタッチメントを使って現地移動もラクラクじゃー

車椅子利用者にとって、旅行や仕事での外出中の移動はいつも悩ましい問題です。

行ったことのない場所への訪問は、車椅子での移動が可能なのか?移動距離はどれくらいになるのか?分からない事だらけで、出発前に二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。


今回は仕事で台湾を訪れる機会があったので、車椅子用(今回の車椅子は手動式車椅子を意味します)の電動アタッチメントを使っての海外訪問の様子をリポートします。使用した機器はUNAホイール ミニで、ミニは現在、新型機種移行中の為一時販売休止になっていますが、旧モデルを車椅子に取り付けて使用します。https://www.nico-mobility.com/unawheel


電動アタッチメントの他に、荷物運搬用としてPhoenix社のBig Bagを車椅子に装着しました。これは、ホイールの付いた旅行用バッグで、様々な大きさやサイズが用意されています。私は国内移動用としても、1~2泊程度ならミニバッグ、3泊以上ならビッグバッグと使い分けています。荷物は車椅子の後ろにトレーラーのようにくっついてきますので、大きな荷物でも両手が使えてとても便利な車椅子用バッグです。https://www.nico-mobility.com/phoenix


国内では未だ車椅子用の電動アタッチメントは公道利用できず、何とも残念な状態ですが、海外なら自由に使用できます。電動アタッチメントの有効性をリポートするには、海外での使用状況をリポートするしかありません。

日本以外で明確に車椅子用電動アタッチメントの使用を禁じている国は確認できませんので、国内旅行より、海外旅行の方が電動アタッチメントが使えて簡単に移動できる状態です。国外へ出るときは、是非車椅子用の電動アタッチメントをお供に連れて行ってください。


①羽田空港から機内の様子

今回は羽田発だったので、羽田空港を利用しました。空港までは車で行き、空港駐車場へ駐車します。空港駐車場の利用料金は、障害者用の割引があり、今回は半額で利用することができました。事前予約も可能です。車椅子用駐車スペース利用には、現地でインターフォンを使う必要がありましたが、これが何故か通路左側にあり、自身で運転する人は一旦どこかへ車を止めて車椅子を下ろし、インターフォンを利用する必要がありました。面倒くさい&とても大変です。改善の必要がありますし、どなたかインターフォンの攻略法知ってますか?


P5駐車場から第3ターミナルは屋内通路で直結ですので、PhoenixバッグとUNAホイールミニを車椅子に装着して移動します。重くて大きな荷物も全く苦も無く、エレベーターもそのまま乗車でき、スムースに快適に移動できます。


チェックインカウンターでは、UNAホイールミニの航空輸送用証明書を提示します。これにはリチウムイオンバッテリーの仕様が記載されています。航空会社によって安全基準が異なるので、これで必ず輸送可能とは言えませんが、今回はJAL利用で問題なく輸送できました。

チェックインカウンターでPhoenixバッグを預けます。今回はその後もUNAホイールを利用できました。リチウムイオンバッテリーは機内持ち込みが必要で、バッテリーが取り外せないUNAホイールミニは、本体を持ち込む必要があります。なので、逆に出国審査もボーディングカウンターも搭乗ブリッジもそのまま通過して、機内に入る直前まで電動アタッチメントを利用できました。(利用する空港、航空会社、機体の種類によっても対応は異なります。リチウムイオンバッテリーを取り外す事ができるアタッチメントは、本体を事前に預け、バッテリーのみ持ち込む必要がある場合があります。今回は往復JALを利用しました。)


機内に入る段階で、航空会社の用意した車椅子に乗り換えて機内へ。座席まで押してくれます。

着席後も次から次へとCAさんが、「何かお困りごとがありましたら遠慮なくお申し付けください」と訪れてくれて、思わず顔がデレデレしてしまいます。残念ながらお困りごとはなかったのですが、食事後にトイレに行きたいと依頼すると、更に小さい車椅子と用意してくれました。CAさんに囲まれて移動して嬉しいやら恥ずかしいやらですが、トイレの便座の横にぴったりと入れるので、トイレも問題なく使えました。

快適な空の旅でした。JALの皆さんありがとうございました。

②現地での移動

現地での移動は、UNAホイールミニのお陰でとても楽ちん。知らない場所での移動は、距離も長くなりがちですが、同行者と同じペースで長い距離も移動できます。空いた時間の台北での街歩きは、歩道がかなり凸凹で(建物毎に高さが変わり凸凹、いきなり歩道が崖のように無くなる所もある!)車椅子のみではかなり辛いと思われますが、電動アタッチメントを装着すれば走破性も高くなり、問題なく走ることができました。コンビニや飲食店、ホテルにもそのまま乗り入れさせていただきましたが、UNAホイールミニのコンパクトさは周りに迷惑をかけることなく、通常の車椅子と必要スペースはほぼ変わりません。

電動アタッチメントはゆっくり走ることもできるので、歩行者の流れにのって迷惑をかけずに走行できます。日本で電動キックボードが解禁になった時、時速6㎞以下では歩道を走行できる予定ですが、2輪のキックボードが歩行者のペースで進めるとは思えません。歩行者を追い越して移動するのではないでしょうか?危ないですよね。

台北市内移動の様子。手動式車椅子は歩行者ペースでの移動が困難ですが、電動アタッチメントを使えば歩行者と一緒に移動ができます。早く日本でもこのような光景が見られるといいですね。



台湾名物のスクーター。信号が変わる毎にこれだけのスクーターがダッシュ。追い越し追い越されで実にエキサイティング!見てて飽きません。あったかいっていーねー。


公共交通機関も利用しました。

台北市の地下鉄は難易度は高いと思われましたが、エレベーターもしっかり整備されていました。車両の一番前か後ろが車椅子搭乗口で、ホームと車両の隙間も最小になっています。UNAホイールミニを付けたままで車両に入ることも降りることも問題なくできました。車内での見た目は電動車椅子で乗り込むのと変わりません。

台湾新幹線も乗りました。日本の新幹線と同じで事前に車椅子席を予約します。席の隣には車椅子を留められるスペースがあるのは日本と同じ。乗務員さんに確認しましたが、席に座っても車椅子に乗ったままでもOKでした。駅構内の移動もかなりありましたが、降りてからの移動も心配せずに利用できました。

主要駅なら、UNAホイールミニでそのまま乗り込むことができます。エレベーターもそのまま乗車。

台北駅構内。たぶん台湾でいちばん大きいので移動も長い。ホームは地下で、駅中央には広大なホールが。


他にもタクシーを多く利用しました。コンパクトなUNAホイールミニはタクシーのトランクにも問題なく入ります。運転はめちゃくちゃ荒く、かなりドキドキですが、どの運転手さんもフレンドリーで明るい。日本と同じく、車椅子と見るや止まってくれないタクシーもいますが、沢山走っているのですぐにつかまります。

バスはどこ行きか良く分からないので利用しませんでしたが、台北市内を走るバスには、ほぼ全て車椅子マークがありました。都市部では問題なく利用できそうです。


おまけ 現地の食事。

思ったよりもなかなか英語は通じず、メニューの漢字でイメージするが、食べてみるまでお楽しみ。

小籠包は欠かせないということで、人気のお店へ。うまかー。

取引先のご厚意で、北京ダックもいただけました。















おまけ2 

今回はビジネスでの訪問ですので、もちろん真面目に打ち合わせも。

現地製造メーカーに、アウトドア用のホイールや車椅子用電動アタッチメント日本版の製作を依頼してきました。おしゃれで安価な高性能ホイールや、ついに新規定適用の電動アタッチメントなど、今後車椅子利用者に喜んで頂ける商品を展開したいと思っています。


国土交通省から特定小型原動機付自転車の車椅子用アタッチメントの車体規定が提示されるのを、首を長くして待ちましょう。国土交通省さんお願いします!車体規定が出たら、日本仕様の電動アタッチメントを販売開始したいと思っております。


特定小型原動機付自転車規定で車椅子用電動アタッチメントを利用できるようになると、力の弱い人でも台湾でのレポートのように、車椅子で便利に移動ができるようになります。早く日本でも、生き生きと車椅子で移動している様子が見られるといいですね。




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